最強ヴァンパイアに溺愛されています!
教室がしんと静まり返る。

言ってしまった。
そう思った瞬間、顔が一気に熱くなる。

奏多が目を丸くして、夜斗が苦笑する。
玲はほんの少しだけ目を細め、冬真は静かに視線を伏せた。

けれどルカだけは、はっきりと満足そうだった。

「……ほらな」

低い声に、隠しきれない熱がにじむ。

「っ、ルカくん」

恥ずかしくて名前を呼ぶしかない。
でもルカは気にした様子もなく、美月の机の横に立つ。

「帰るぞ」

そう言って自然に鞄を持つ。
まるでそれが当然みたいに。

「九条先輩、ずるいです」

奏多が悔しそうに言う。

「俺だって美月先輩と帰りたかったのに」

「諦めろ」

「諦めません」

「じゃあ次にしろ」

あっさり返されて、奏多がますますむくれる。
夜斗は肩をすくめた。

「まあ、今日は完敗かな」

そう言いながらも、美月を見る目はやさしい。

「でも次は譲んないから」

「僕もかな」

玲がふっと笑う。

「今日は白雪さんの気持ちを尊重するよ」

冬真は最後まで何も言わなかった。
ただ、美月が立ち上がった時、椅子が引っかからないようにそっと机を押してくれた。

「あ……ありがとう」

「別に」

短い返事。
でもそのやさしさが胸に残る。
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