最強ヴァンパイアに溺愛されています!

ふたりきりだと甘すぎて困ります

夕暮れの校舎を出たあとも、ルカの手はずっと美月の手を離さなかった。

指を絡めたまま歩くたび、触れているところから熱が広がっていく。
ただ手をつないでいるだけなのに、胸がこんなに苦しいなんて知らなかった。

「……ルカくん」

「なんだ」

「ほんとに、このまま帰るの?」

美月が小さくたずねると、ルカは前を向いたまま答える。

「嫌か」

「嫌じゃないけど……恥ずかしい」

正直に言うと、ルカが少しだけ目を細めた。

「知ってる」

「分かってるなら……」

「それでも離したくない」

あまりにもまっすぐ言われて、心臓がどくんと大きく鳴る。

夕焼けに染まる通学路。
部活帰りの生徒たちの姿も少しずつ減っていって、気づけばふたりの周りは静かになっていた。

そのまましばらく歩いて、ルカがふいに角を曲がる。
連れて行かれたのは、学校から少し離れた細い裏道だった。
住宅街の近くなのに人通りが少なくて、今はほとんど誰もいない。

「ルカくん?」

「少しだけ」

そう言って足を止める。
美月もつられるように立ち止まった。
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