最強ヴァンパイアに溺愛されています!
「明日」

ルカが静かに言う。

「放課後、時間くれ」

そのひと言だけで分かる。
ただ会うだけじゃない。
きっと、もっと特別な時間になる。

美月はどきどきしながらも、小さくうなずいた。

「うん」

「逃げるなよ」

「逃げないよ」

そう返すと、ルカが少しだけ笑う。

「ならいい」

ようやく手が離れる。
でも、そのぬくもりはまだ残っていた。

家の前で交わした告白。
恋人になった夜。
そして明日へ続く約束。

胸の奥が苦しいくらい幸せで、美月は玄関へ向かう前にもう一度だけ振り返る。
そこには、まだこちらを見ているルカがいた。

その視線がやさしくて甘くて、また好きだと思ってしまう。

明日はきっと、もっと特別になる。
そんな予感が、夜風の中で静かにふくらんでいった。
< 73 / 84 >

この作品をシェア

pagetop