最強ヴァンパイアに溺愛されています!
少しだけ離れて見上げると、ルカの表情は昨日までよりずっとやわらかかった。
でも瞳の奥には、強い熱が残っている。

「立てるか」

「たぶん……」

答えた途端、足に少し力が入らなくなる。
するとルカがすぐに支えた。

「たぶんじゃだめだ」

「ごめん……」

「謝るな。俺のせいだろ」

そう言って、当たり前みたいに腕を回して支えてくれる。

「今日はこのまま送る」

「うん」

「途中でふらついたら抱える」

「それは恥ずかしい……」

「じゃあ、ふらつくな」

無茶を言う声さえ甘い。

扉の向こうは、すっかり夜だった。
でも美月の胸の奥には、まださっきの熱が残っている。

恋人になって、契約して、吸血して。
もう昨日までには戻れない。
それなのに怖さより、幸せのほうがずっと大きかった。

ルカの隣を歩きながら、美月はそっと手を握り返す。
するとルカがこちらを見て、少しだけ笑った。

その笑顔を見た瞬間、思ってしまう。
この契約を結んだのがルカでよかったと。
これからもっと深くつながっていけたらいいと。
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