最強ヴァンパイアに溺愛されています!
並んで歩き出す。
まだ登校中の生徒は少なくて、通学路は静かだった。

昨日までは、触れそうで触れない距離だった。
でも今日は違う。
ふたりの間に流れる空気が、はっきり変わっている。

「……あの」

美月がそっと口を開く。

「みんなに、ばれないかな」

するとルカがちらりとこちらを見る。

「何が」

「何がって……その、恋人ってこと」

言った瞬間、自分でまた照れてしまう。
ルカは少しだけ黙ったあと、ふっと笑った。

「無理だろ」

「えっ」

「隠せる気がしない」

真顔で言われてしまって、心臓が跳ねる。

「俺が」

続いた言葉に、思わず息をのむ。

「朝からずっと、お前が可愛く見えてる」

「っ……!」

「見せたくないくらいには」

あまりにも甘くて、美月はもう前を向くしかなかった。
でも隣から、ルカの小さな笑い声が聞こえる。

「赤い」

「ルカくんのせいだよ……」

「知ってる」

そのやり取りだけで、幸せすぎて困る。
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