神僧物語
【第1話:歳を取らない少女】


<850年、都:帝の御所>
ひそひそ…ひそひそ…
姫君A
『ねぇねぇ、あの永逢って子、知ってる?』
姫君B
『知ってる。100年前の”神僧戦”の時から生きてるってうわさ。』
姫君A
『お姿も100年前から変わってないらしいよ。いくら現人神の末裔でも、そんなことってある?』
姫君B
『だとしたら、あの美しさもかえって不気味よね…。』
姫君A
『昔、都で病が流行った時も永逢は平然としてたって、ひいおばあさまが言ってた。』
姫君B
『えぇ?!病も効かないの?じゃあ、”神僧戦”で呪いを受けたってやっぱり本当?』
姫君A
『もしかして…呪いで妖怪になったんじゃ…?』
姫君B
『怖いわ…永逢にはなるべく近づかないようにしましょう…。』
永逢
(…………。)
私の名前は永逢。
この国の皇族=現人神の子孫だが、家族はもう誰も生きていない。
私が生まれたのは100年以上前で、1人残った宮中で孤立している。
理由は姫君たちのうわさ通り、私が100年前の姿のままだから。
そしてその原因は、100年前の”神僧戦”で、ある僧侶から呪いを受けたから。