後ろの魔王様

第三話

「ごめん、心。日曜日行けなくなった」

「え!?」


朝、学校に着いてすぐ。
私の席にやってきた陽奈から告げられた言葉に、崩れ落ちるようにして私は椅子に座った。

日曜日、待ちに待った大イベント。

それはというと……。


「ホントごめん。親戚の集まり私も行かないといけなくなって……『夏影トワイライト』のコラボカフェ、他に行ける人いない?」

「さ、探してみる……」


そうは言ったものの、友達が少なく、そのうえ『夏影トワイライト』好きな人をそう簡単に見つけられるわけもない。

ガックリ、と肩を落としてスマホの画面を見る。

そこには最推し、ハナビくんのSSR画像……。


『夏影トワイライト』は、私がハマっているアプリゲーム。三年前から毎日欠かさずログインしている。

近くの駅ビルでコラボカフェが開催されるのは今回が初めて。

絶対に行かねば!あわよくば推しのコースターをゲットしてやる!と息巻いていたのだけれど……。


一人じゃ、ドリンクを注文するともらえるコースターに限りがある。そんなに飲めないし、お残し厳禁だし……。

私が静かに頭を抱えていると、後ろでことの成り行きを聞いていたらしい英くんが一言。


「オレ、コラボカフェ行ったことないから行ってみたいなァ」


……神かな?
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