後ろの魔王様
そして、英くんが頼んでくれた分の二枚目。


「えっ?!またハナビくん!?」

「え〜?マジでェ……なんかフクザツゥ」


しかも、デフォルメされたシークレットのハナビくん。

まさか、と思い三枚目も開封すると、まさかのまさか。ノーマルのハナビくんだった。


「うそうそ!?英くんすごい!ハナビくんだらけ!」

「ちぇっ……出てくんなって思ってたのにィ!」


また鼻を指差そうとしたから、急いでハナビくんを救出してバッグへとしまった。


しかし……英くんが神すぎる……。


「ホントありがとう……お取引必至だろうなと思ってたから助かったよ……」

「そのハナビぜってー飾んなよ、なんかヤだ〜」

「もちろん!大切にしまっておくよ!」

「それもなんかヤだ〜!」


再びの駄々っ子モード。

でも今の私は天にも昇る気持ちなので、まあまあ、と落ち着いて抑えることができるのだ。


「英くんは気になるキャラいないの?」

「ここちゃん」

「私は『夏影トワイライト』に出てないんだけど」

「ここちゃん」

「ここちゃんは出てませんってば〜」

「オレ、ここちゃんしか気になんないもん」


……またそういうことを言って、私の心臓を試すようなことをするんだから。


店内は騒がしいはずなのに、私と英くんの周りだけが切り取られたかのように静かになる。

膨れていたはずの英くんも真剣な眼差しを私に向けてきて、心臓の音だけがどくんどくんと耳にうるさい。


普段と違う服装だから。
普段と違う場所だから。

だから、こんなにも緊張するんだ。
きっとそう……。


そう言い聞かせるようにして、私は空になったはずのグラスをストローですすった。
< 19 / 19 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

嗚呼、愛しのアフロディーテ
七子/著

総文字数/35,469

恋愛(キケン・ダーク)67ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
「最期の思い出に、抱き締めてくれませんか」 隣のクラスの地味な男子に 呼び出されたと思ったら突然のお願い。 「帰ったら死のうと思っているので」 「だ、だめだよそんなの……!」 止めることに成功するも、 なんだか様子がおかしくなっていって……? 「柊さん、嗚呼……僕のアフロディーテ……」 目にハートを浮かべてそんなことを言う 厄介な執着美少年に生まれ変わりました?! ・・・ 平凡地味な図書委員 柊あかり(ヒイラギアカリ) × あかり至上主義ヤンデレ 坂本真紘(サカモトマヒロ) ・・・ 「生かすも殺すも柊さん次第ですよ」 2026.10.4 完結
先輩、好きでいるのやめてもいいですか?
七子/著

総文字数/5,136

恋愛(純愛)16ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
・・・ たぶん……付き合って一ヶ月 告白したのも 好きって言うのも お誘いをするのも 全部ぜんぶ私から 本当に私たち付き合ってるの? ねぇ、ユウマ先輩? ・・・

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop