【試し読み】転生公女は任期満了に伴い家族の元に帰らせていただきます~役立たずと捨てられましたが、『星詠み』は国を守る希少スキルですよ?~

プロローグ

 八芒星(はちぼうせい)の形をした要塞都市アウセクリス。
 言わずと知れた、ウィーデル国の首都である。
 中央にそびえたつ巨大な城は、王族たちの暮らす政治の中枢。
 その中でも、ひときわ高い尖塔のてっぺんは、「星詠宮」という特別な名前がついていた。
 この世界には、人口のおよそ一パーセントという低確率で「スキル」と呼ばれる特殊な力を持って生まれるものがいる。
 そのスキルの技能は様々で、たとえば鍛冶仕事に特化したもの、農業に特化したもの、武芸に特化したもの、学問に特化したものなど、人によって現れるものは違う。
 そんなスキルの中でもひときわ重要視されているものが「予言者スキル」と呼ばれるものだ。
 予言者スキルとはその名の通り、この先の未来に起こる出来事を予言できるというものだ。
 予言者スキルと一口に言っても、やはりそれには様々な種類がある。
 スキルはそのスキルが発現した人間の人格や思考にも大きく性質が左右されるため、似たものはあっても、まったく同じスキルというものは存在しないと言われていた。
 また、「予言」とはその予言をした時点での人々の行いの結果によるものなので、その後の人々の行動が変われば、その予言した未来もまた違うものになる。
 つまりは、人々が予言された結果を変えようと動けば、その予言が外れるということもしばしばあるのだ。
< 1 / 13 >

この作品をシェア

pagetop