ラウル、パラレルワールドに行く!
その出来事が起きたのは、よく晴れた午後のことだった。読書を楽しんでいるラウル・リヴィエールに、この家の主人であるギルバート・アンダーソンが話しかけた。

「おい、ラウル。暇だから模擬戦やるぞ」

「えっ?まぁ、いいですけど……」

キリのいいところまで読めたため、ラウルは本に栞を挟んで立ち上がる。すると、窓際で日向ぼっこをしていたケイが伸びをしながら起き上がる。あくびをした後、ラウルの方を見つめた。

『主人、模擬戦をするのか?』

「うん。そうだよ」

『なら、私も見るとしよう』

ケイはそう言い、家の外へと出て行く。ラウルも準備を急いで済ませ、外へと向かった。走るたび、ラウルの両耳につけられたイヤリング型の呪具が揺れる。

外に出ると、すでにギルバートは剣を構えていた。ラウルも慌てて杖を構えた。

「お待たせしました!いつでも大丈夫です!」

「……そうか。なら、遠慮なく行かせてもらうぜ!」
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