キミは私のモルモット
「でもそうしたら、私はイブ、一人になっちゃうよ。うちは家族でクリスマスなんて、小学生の頃までだったから」

「そっか、じゃあ、サークルの飲み会に行けば?」

たしかに、そういう話は出ていた。

でも、それは、彼氏彼女がいないメンバーだけでやる飲み会。

「私が行ったら『真山先輩は?』って聞かれちゃうよ。みんなに『家族で過ごすんだって』って言っていいの?」

それはさすがに嫌だろう。

「別にいいよ」

……いいんだ。



限界だった。



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