恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
「じゃあ……考えておくね」
「はい。前向きなご検討、よろしくお願いしますね」
和香は苦笑いを浮かべながら靴を履き、「じゃあ、また会社で」と部屋を出るためにドアノブへ手を伸ばした。背中を向けた、まさにその瞬間。
後ろからすっと伸びてきたしなやかな腕によって、彼女の身体は強い力で前へと引き戻され、背後から深く抱き締められた。
「えっと……っ、帆高くん……!?」
「名残惜しくて」
耳元で囁く低い声と同時に、無防備なうなじへ熱い唇が落とされる。
予想外の場所に走った甘い痺れに、和香は声にならない吐息を漏らし、その場に崩れ落ちそうになるのを必死で耐えた。
「……んっ、」
首筋に残る熱さに肩を跳ねさせると、帆高は満足したように腕の力を緩め、和香の体をゆっくりと解放した。
「いってらっしゃい、和香さん。会社で」
「う、うん。……行ってきます」
背後に感じる熱い視線から逃げるようにマンションの廊下へ踏み出すと、朝の澄んだ空気が火照った頬を撫でた。
エレベーターを待ちながら、和香はそっとうなじに手をやる。皮膚のすぐ下で、トクトクと激しい脈拍が刻まれていた。
自分の部屋へ一度戻り、慣れた手つきで鍵を開ける。
ほんの昨日の夜まで過ごしていたはずの自室なのに、どこか遠い場所のように思えた。
静まり返った部屋の中で素早くメイクを整え、パリッとした新しいブラウスに身を包む。
鏡に映る自分の顔を覗き込むと、昨日の夕方までの怯えや迷いは消え、どこか吹っ切れたような強さが瞳に宿っていた。
「はい。前向きなご検討、よろしくお願いしますね」
和香は苦笑いを浮かべながら靴を履き、「じゃあ、また会社で」と部屋を出るためにドアノブへ手を伸ばした。背中を向けた、まさにその瞬間。
後ろからすっと伸びてきたしなやかな腕によって、彼女の身体は強い力で前へと引き戻され、背後から深く抱き締められた。
「えっと……っ、帆高くん……!?」
「名残惜しくて」
耳元で囁く低い声と同時に、無防備なうなじへ熱い唇が落とされる。
予想外の場所に走った甘い痺れに、和香は声にならない吐息を漏らし、その場に崩れ落ちそうになるのを必死で耐えた。
「……んっ、」
首筋に残る熱さに肩を跳ねさせると、帆高は満足したように腕の力を緩め、和香の体をゆっくりと解放した。
「いってらっしゃい、和香さん。会社で」
「う、うん。……行ってきます」
背後に感じる熱い視線から逃げるようにマンションの廊下へ踏み出すと、朝の澄んだ空気が火照った頬を撫でた。
エレベーターを待ちながら、和香はそっとうなじに手をやる。皮膚のすぐ下で、トクトクと激しい脈拍が刻まれていた。
自分の部屋へ一度戻り、慣れた手つきで鍵を開ける。
ほんの昨日の夜まで過ごしていたはずの自室なのに、どこか遠い場所のように思えた。
静まり返った部屋の中で素早くメイクを整え、パリッとした新しいブラウスに身を包む。
鏡に映る自分の顔を覗き込むと、昨日の夕方までの怯えや迷いは消え、どこか吹っ切れたような強さが瞳に宿っていた。