恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
 奥のテーブル席へ向かい合うようにして腰を下ろした。
和香はホットコーヒーを、菜子は宣言通り温かいココアを注文した。
運ばれてきたカップをお互いに一口含んだ後、静寂を破るように菜子がぽつりと口を開いた。

「…帆高くんがまさか結婚していたなんて知らなくて。すごく驚きました」
「そ、そうなんですね。二人で話し合って急いで籍だけ先に入れたので、周囲へのお知らせやご挨拶が遅くなってしまったのかもしれません」
「……どうして、そんなに急いだんですか?」
「え?」
「どうして……そんなに焦って籍を入れたんですか?」

 菜子の大きな瞳が、まっすぐに和香の眼光を捉える。まるで心の奥底を覗き込み、ボロを出させようとするかのような強い圧を感じた。
決してやましいことをしているわけではないのに、その必死な態度に和香の心臓がドキリと大きく跳ね上がった。

「どうしてって……えっと、それは……」
「…帆高くんは、本当に和香さんとの結婚を望んでいたんですか?」
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