恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
 間接照明の柔らかい光が照らす室内は、正直言って和香の自室よりも遥かに整理整頓されている。
 会社での仕事ぶりを見ていても丁寧で、一切の隙がない。仕事も早ければ何事も完璧にこなすイメージだったが、まさかプライベートの住空間までもがこれほど洗練されているなんて。
 控え目に視線を動かして広々とした室内を見渡しながら、和香はリビングの中央に鎮座する大きめのL字レザーソファの端に、ちょこんと緊張気味に腰かけた。
 帆高は着ていたスーツの背広を脱ぎ、「少し失礼します」と自室へと持っていく。

 数分後、上着を脱いでシャツの袖を軽く肘まで捲り上げた姿で戻ってきた。その無防備な腕のラインに、和香の心臓が不意に跳ね上がる。

「何か飲みますか? と言ってもうちに今、お茶かコーヒーくらいしかないんですけど」
「あ、ありがとう。……お茶にしようかな」
「分かりました」

 帆高は冷蔵庫を開けると、市販の緑茶のペットボトルを取り出し、繊細で高そうな薄口のガラスコップへと丁寧に注いだ。カチャリと透き通った音を立てて、コップがテーブルへと運ばれてくる。


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