恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】

「俺が困ることも、不利になることも一切ありません。…俺は絶対に、和香さんを守りますから」
「でも……」
「大丈夫です。ただ…すべてを綺麗に解決して、ご家族を納得させるまでに、少しだけ時間をください」
「時間……?」

帆高はふっと優しく目を細めたが、それ以上は何も語らなかった。

「少しの間、俺を信用して待っていてくれますか?」
「……うん。もちろん、信じてるけど……」

 和香は頷きながらも、胸のどこかにほんの少しだけ、小さな棘が刺さったような寂しさを覚えていた。
 彼はいつだって完璧で、頼もしくて、自分を全力で甘やかしてくれる。
けれど…―彼の背景にあるものや、どこからその絶大な自信が来ているのか、その謎に包まれた一番深い部分を、自分はまだ何も知らない。

(私は……こんなにも帆高くんに全てを知られているのに)

 隣で穏やかに微笑む帆高の横顔を見つめながら、和香は彼の秘めた部分に触れられないもどかしさを感じていた。
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