恋の模範解答を教えて~年下君の甘い執着に落とされまして~【完結】
午後の大型会議に向け、和香は一人で静まり返った会議室のセッティングを進めていた。
机を拭き、資料を並べていると、背後のドアが静かに開く。
「手伝います」
振り返ると、そこにいたのは帆高だった。
彼はジャケットを脱ぎ、シャツの袖を軽くまくり上げると、慣れた手つきで重いマイク機材や大型モニターの配線をセッティングし始める。
(やっぱり、優しいな……)
昨夜あんなに冷たく突き放したというのに、当たり前のように助けてくれる彼の姿に、和香の胸がギューッと締め付けられた。
「……ありがと、帆高くん」
「どういたしまして。……それと」
機材を設置しながら、帆高がすっと顔を近づけてくる。二人きりの空間に、彼の低い声がぼそりと響いた。
「今夜、俺の家に来てください」
「え……?」
「逃げないでください。ちゃんと二人で話したいんです」
至近距離で見つめ返してくる彼の瞳には、熱く濃密な感情が宿っていた。その強い光に呑まれ、和香は拒絶することもできず、吸い寄せられるように小さく頷いてしまった。
―その、直後だった。
「あー!帆高さん!探しましたよ!」
バンと音を立ててドアが開き、可愛らしい笑顔を浮かべたののかが飛び込んできた。
ののかは和香の存在を完全に無視するように二人を引き裂く位置に割り込むと、ごく自然な動作で帆高の腕に自分の胸を押し付けるようにして近づく。
机を拭き、資料を並べていると、背後のドアが静かに開く。
「手伝います」
振り返ると、そこにいたのは帆高だった。
彼はジャケットを脱ぎ、シャツの袖を軽くまくり上げると、慣れた手つきで重いマイク機材や大型モニターの配線をセッティングし始める。
(やっぱり、優しいな……)
昨夜あんなに冷たく突き放したというのに、当たり前のように助けてくれる彼の姿に、和香の胸がギューッと締め付けられた。
「……ありがと、帆高くん」
「どういたしまして。……それと」
機材を設置しながら、帆高がすっと顔を近づけてくる。二人きりの空間に、彼の低い声がぼそりと響いた。
「今夜、俺の家に来てください」
「え……?」
「逃げないでください。ちゃんと二人で話したいんです」
至近距離で見つめ返してくる彼の瞳には、熱く濃密な感情が宿っていた。その強い光に呑まれ、和香は拒絶することもできず、吸い寄せられるように小さく頷いてしまった。
―その、直後だった。
「あー!帆高さん!探しましたよ!」
バンと音を立ててドアが開き、可愛らしい笑顔を浮かべたののかが飛び込んできた。
ののかは和香の存在を完全に無視するように二人を引き裂く位置に割り込むと、ごく自然な動作で帆高の腕に自分の胸を押し付けるようにして近づく。