俺様で冷徹なハイスペック医師は ツンデレで不器用で激甘な素顔を隠せない
律は葵が心底嬉しそうに微笑むと、ツンと視線を正面の青空へ向けた。

少しだけ不機嫌そうに眉根を寄せた。

​「……夢などではない。俺が立てたプロトコル通りに経過が推移しただけだ。大げさに感動する必要はない」

​相変わらず素直になれない、律の不器用な強がりだった。

だが、律はそう言いながらも長くてしなやかな手を差し出した。

律は葵の細い手をそっと包み込むと、自らの膝の上で優しく抱え込んだ。

​葵の指先に律の確かな体温と温もりが伝わってくる。

​「……だが」

​律は正面を見つめたまま、静かに言葉を継いだ。

​「……病室の人工的な光の下ではなく、太陽の下でお前の笑顔を見るのは、悪くない」

​「律先生……」

​「……葵。病院の屋上や庭園などではなく、本当の外の世界へ……誰も俺たちの邪魔ができない場所へ、お前を連れて行きたい」

​律の言葉遣いはどこまでも品格を保っていた。

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