あの桜の木の下でもう一度、出逢いたい
小さな一歩と褒め言葉
「……え?」
私の蚊の泣くような「おはよう」に、隣の席の女の子――白石(しらいし)さんが驚いたように顔を上げた。
やってしまった、気持ち悪がられたかも。
心臓が破裂しそうなほど早打ちして、大急ぎで自分の席に着き、下を向いて固まる。
すると、上から拍子抜けするくらい明るい声が降ってきた。
「あ、佐倉さん! おはよう!」
顔を上げると、白石さんがにこっと笑っていた。
たったそれだけ。
たったそれだけの会話だったのに、胸の奧がジュワッと熱くなった。
その日の昼休み。
私は走るようにして旧校舎裏の桜の木へ向かった。
木の根元のノートを取り出し、震える手でページを開く。
昨日、佐波先輩が書いてくれたアドバイスの下に、夢中でペンを走らせた。
『佐波先輩! 今日、隣の白石さんに「おはよう」って言えました!
そしたら、「おはよう」って笑って返してくれたんです!
すごく緊張して声が震えちゃったけど、すっごく嬉しかったです!』
書き終えてノートを元に戻すと、なんだか世界がいつもよりキラキラして見えた。
私の蚊の泣くような「おはよう」に、隣の席の女の子――白石(しらいし)さんが驚いたように顔を上げた。
やってしまった、気持ち悪がられたかも。
心臓が破裂しそうなほど早打ちして、大急ぎで自分の席に着き、下を向いて固まる。
すると、上から拍子抜けするくらい明るい声が降ってきた。
「あ、佐倉さん! おはよう!」
顔を上げると、白石さんがにこっと笑っていた。
たったそれだけ。
たったそれだけの会話だったのに、胸の奧がジュワッと熱くなった。
その日の昼休み。
私は走るようにして旧校舎裏の桜の木へ向かった。
木の根元のノートを取り出し、震える手でページを開く。
昨日、佐波先輩が書いてくれたアドバイスの下に、夢中でペンを走らせた。
『佐波先輩! 今日、隣の白石さんに「おはよう」って言えました!
そしたら、「おはよう」って笑って返してくれたんです!
すごく緊張して声が震えちゃったけど、すっごく嬉しかったです!』
書き終えてノートを元に戻すと、なんだか世界がいつもよりキラキラして見えた。