嘘つきシンデレラ〜地味男を選んだら、俺様御曹司に溺愛されました〜
Epi.5
スパダリというものの定義は、いったいどこで測ればいいのだろう。
ここ数週間、星南は何度も検索画面にその四文字を打ち込みながらその意味を考え続けていた。
あれから何度か朔夜とは会ったが、不思議なほどに心地いい時間を過ごしている。
強引なだけかと思えばそうでもなくて、こちらが繁忙期のときにはきちんと事情を汲んでくれるし、御曹司らしく金にものを言わせるわけでもない。
食べ歩きにも抵抗はないし、ドライブだけで終わる日もある。
かと思えば、時々思い出したように高級店へ連れ出してくれる日もあって──そして今夜も、朔夜と食事をする予定が入っている。
そのために、星南はクローゼットの前で何を着ていこうかと悩んでいた。
朔夜の好きそうな服を考えてみたり、前日には念入りに肌の手入れをしてみたり。
(……こんなの、完全に恋する乙女みたいじゃない)
そう気づいた瞬間、星南は自分の頬が熱くなるのを感じた。
最初のうちは、星南だって警戒していた。
顔も家柄も仕事も、何もかもが規格外。そんな男性が、自分に本気で好意を向けているなんて、そんなシンデレラストーリーがあるはずない。
だけど少し前、あり紗に事情を話して相談したとき──