先生は…❤


――クラッ



また、ちょっと目眩がする。保健室で休んでたけど、まだ休みたらないみたい。


ちょうどその時、授業が始まるカネの音が響いた。


「ちょっ…先生!授業」


「花梨、帰るぞ」
今まで黙っていた先生が口を開く。


「え!?だって先生、次、授業あるでしょう?」


「自習にしてきた。
後の事は園田先生に頼んできたから大丈夫だ。
行くぞ。家まで車で送るよ。」


掴んでいた手を離し、振り返ると笑顔を見せた。


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