好きな男の子が幽霊になって会いに来た話。
――その、人は。

……嘘、だ。

思考が、そこで止まる。

そこに立っていたのは。

見慣れた、グレーのパーカータイプの制服。

少し無造作な、センター分けの金髪。

ピアスが、街灯の光を反射して、かすかに揺れる。

そして。

いつもと変わらない、少し気の抜けた、あの笑顔。

「……よ!」

軽い口調。

聞き間違えようのない声。

「ふはっ、何その顔。びっくりした?」




――要、くん?




胸が、ぎゅっと潰れる。

声が出ない。

目の前の光景が、現実なのか夢なのか、分からなくなる。

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