末っ子王女はあこがれの(元)魔術師団長に欲情してほしい
「そうだよ、アマリア。私はこの国一番の魔術師だからね。小さいときはアマリアと同じように魔力を垂れ流して、他の人に迷惑をかけていた。だけど師匠と出会い、魔力を大きくしたり小さくしたり消したりって、自由自在さ。そしてこのエルベルトも昔はそうだった」
 父だけでなく、今、アマリアに声をかけている目の前の彼もそうだと言われると、親近感がぐっと湧いてくる。
「そしてエルベルトに魔力制御の仕方を教えたのは私だよ。だから今度はエルベルトがアマリアに教える。そうやって教えというのは、次の世代に伝わっていくものなのだよ」
「わたしが大きくなったら?」
「同じように困っている子どもに教えてあげるといい。でもね、アマリア。本当は私が君に教えてあげたかったんだ。だけど、ほら。政務が滞るからどうたらこうたらと言われてね」
 父王は隙あれば政務をさぼろうとする癖がある。
 よく大臣たちは、アマリアの部屋にやってきては隠れている父王を見つけて連れていった。アマリアの部屋の近くまで来て、不快な症状が出なければ国王がそこにいると、誰もが簡単に判断できるのだ。かくれんぼになっていないかくれんぼなのに、大臣が探しにやってくるまで父はアマリアと一緒にいてくれる。
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