天才料理少女は、イケメン兄弟の恋心に気づかない
「えっ、違いますよ」



本当に春くんと同級生なのかな?と思うくらいに大きな人にそう言われて、否定した。

それは、ありえない。

このあいだも、病院で律くんの彼女って間違われたけど、みんな飛躍(ひやく)しすぎじゃない?



「違うの? だって春の待ち受けの子でしょ?」

「だから、待ち受けはだめだって言ってるのに」



誤解されたら、困るのは春くんだよね。

それなのに、春くんは友達の言葉を否定することなく、ずっとにこにこしてる。



「久保田先輩。今日この後、お時間あります?」



莉子ちゃんの声が、いつもより高い。

何を考えているかがすぐにわかった。

ちらちらと、春くんの友達の腕を見ている。
< 113 / 131 >

この作品をシェア

pagetop