私のことが好きな彼
親友のことが好きだった人
「やっぱり咲桜ちゃんのこと好きなんだね。ダメだよ。」
「え?」
「咲桜ちゃんと結ばれていいのは海斗だよ。」
室井くんにとって私の第一印象はきっと嫌な女だったと思う。
彼との出会いは高校2年生の春だった。
アメリカからの転入生で私の親友の咲桜ちゃんと幼馴染み。
そして咲桜ちゃんのことが好き。
でも咲桜ちゃんにはずっと好きな人がいて
その好きな人、海斗も咲桜ちゃんのことがずっと好き。
咲桜ちゃんのことずっと大切にしてきた海斗のことを私は応援していた。
大好きな親友のことを幸せにできるのは海斗しかいないから。
室井くんが転入してきてからすぐに咲桜ちゃんと海斗は長年の恋を実らせた。
「大丈夫?失恋?」
でも意外と室井くんはダメージを受けてなさそうだった。
「大丈夫じゃないけど大丈夫。
でもどう考えてもオレじゃ足元にも及ばないよ。」
「それはそうだね。海斗は咲桜ちゃんにずーっと寄り添ってきたからね。」
どう考えても私は嫌なやつだと思う。室井くんに対して敵意剥き出し。
室井くんは転入してきてすぐに咲桜ちゃんに好きって告白したし、
それに海外生活が長かったからなのかとにかくスキンシップが多いし距離感が近い。
だから私は二人のことを邪魔されるんじゃないかと心配していた。
「慰めてくれるのかと思ったらそれかよ〜」
「室井くんだけじゃないよ。
海斗は中学時代からずっとモテるけどどの女の子たちも入れる隙なんてないよ。
あの人はずっと咲桜ちゃんのことだけを考えてる人だから。」
「咲桜ちゃんも高校入ってから物理的には海斗のこと避けてたけど
心は一度も離れたことなかったから。海斗のこといつも気にして目で追って。」
「幸せになってほしい。あんなに辛い思い沢山したんだから。だから邪魔しないでね。」
「うん、それはオレも同じ気持ちだよ。邪魔なんてできないよ。
だってオレが入る隙なんてないんだからねー?」
吹っ切れてそうな。そんな感じ。
私と咲桜ちゃん、海斗は中学から一緒の同級生。
私と海斗は中学時代に部活が一緒。
共通点が多くて中学時代から仲良くしてきた。
海斗と咲桜ちゃんは家が隣同士の幼馴染みで
二人と同じ幼稚園に通っていて小学校の途中で転校してしまったのが室井くん。
3人は幼い頃からの幼馴染み。