「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
chapterーー3
消毒室を出た凛は、凛とした足取りでナースステーションへと向かっていた。
(……桐生副医局長、本当に何を考えていらっしゃるのかしら)
凛はマスクの下で、小さく溜息をついた。
先ほど消毒室で迫られた瞬間の桐生の顔が脳裏をよぎる。
完璧に整った和風の顔立ち、至近距離で見つめられた琥珀色の瞳、耳元で響いた低く甘い声。
普通の女性であれば、ときめく場面だったのかもしれない。
だが、凛にとっては全く関係なかった。
(病院は、恋人探しの場所でも、権力を誇示する場所でもないわ。特定の医師と個人的な関係を持つなんて……他のスタッフへの示しもつかないし、看護の質を低下させるだけ)
凛が求めているのは、1人の医療従事者として認められることだけだ。
どれほど桐生蒼真が「氷の天才外科医」として院内で崇められていようと、現場でのプロ意識以外の部分で凛の心が動くことはない。
(……桐生副医局長、本当に何を考えていらっしゃるのかしら)
凛はマスクの下で、小さく溜息をついた。
先ほど消毒室で迫られた瞬間の桐生の顔が脳裏をよぎる。
完璧に整った和風の顔立ち、至近距離で見つめられた琥珀色の瞳、耳元で響いた低く甘い声。
普通の女性であれば、ときめく場面だったのかもしれない。
だが、凛にとっては全く関係なかった。
(病院は、恋人探しの場所でも、権力を誇示する場所でもないわ。特定の医師と個人的な関係を持つなんて……他のスタッフへの示しもつかないし、看護の質を低下させるだけ)
凛が求めているのは、1人の医療従事者として認められることだけだ。
どれほど桐生蒼真が「氷の天才外科医」として院内で崇められていようと、現場でのプロ意識以外の部分で凛の心が動くことはない。