「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
3章 過保護という名の執着
chapterーー1
帝都総合病院の心臓血管外科病棟に朝の光が差し込む前、午前6時45分。
ナースステーションの静寂を破るように、規則的な足音が廊下に響いていた。
完璧にプレスされた白衣を纏い、背筋を真っ直ぐに伸ばして歩く男――副医局長・桐生蒼真だ。
「桐生先生、おはようございます。今朝も早いですね」
当直明けのシニア看護師が声をかけると、桐生は視線を落とすことなく、短く「あぁ」とだけ返した。
切れ長の琥珀色の瞳は氷のように冷やかで、いつもの近寄りがたいオーラを全身から放っている。
だが、桐生が向かった先は自分のデスクでも医局でもなく、早出勤務のナースたちが申し送り準備を行うワーキングエリアだった。
桐生の手元には、昨夜遅くに桜井凛が提出した看護計画書と患者経過レポートのファイルが握られている。
(……昨夜も午前1時まで残って書いていたな)
ナースステーションの静寂を破るように、規則的な足音が廊下に響いていた。
完璧にプレスされた白衣を纏い、背筋を真っ直ぐに伸ばして歩く男――副医局長・桐生蒼真だ。
「桐生先生、おはようございます。今朝も早いですね」
当直明けのシニア看護師が声をかけると、桐生は視線を落とすことなく、短く「あぁ」とだけ返した。
切れ長の琥珀色の瞳は氷のように冷やかで、いつもの近寄りがたいオーラを全身から放っている。
だが、桐生が向かった先は自分のデスクでも医局でもなく、早出勤務のナースたちが申し送り準備を行うワーキングエリアだった。
桐生の手元には、昨夜遅くに桜井凛が提出した看護計画書と患者経過レポートのファイルが握られている。
(……昨夜も午前1時まで残って書いていたな)