「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う

chapterーー2

午前7時15分。小さく区切られた第2カンファレンスルーム。

早朝の静けさが漂う部屋で、凛はデスクの上に広げられた自分のレポートを見つめていた。

​ページをめくるたび、目の前に飛び込んでくる鮮烈な赤字の量。

​(これは……)

​凛は思わず目を背けたくなり、息を呑んだ。

読み始める前は、また理不尽なまでの細かさで、今度は難癖をつけられたのかと思った。

だが、1行1行を慎重に読み進めるうちに、凛の胸の中に冷たい衝撃と、それを遥かに上回る深い感銘が広がっていった。

​自分が昨日、眠気と戦いながら何時間もかけて絞り出したアセスメント。

その甘さ、経験不足による視点の漏れが、寸分の狂いもなく指摘されている。

それだけではない。

ただ間違いを指摘するのではなく、「なぜその検査が必要なのか」「どのような病態生理が背景にあるのか」という臨床の真髄が、極めてロジカルに解き明かされていた。

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