「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
(これほど俺の圧力を受け流し、ただ『仕事』として完璧に返してくる看護師が、過去にいただろうか……)

​「――吻合終了。人工心肺、段階的離脱に入る」

桐生が静かに告げると、術室内に安堵の吐息が漏れた。

心臓が再び自力で力強い脈動を打ち始め、モニターの波形がきれいなリズムを描き出す。

予定時間を大幅に繰り上げる、文句のつけようのない完璧なオペだった。

​「閉胸に入る。助手、引き継げ」

​桐生はメスを置くと、1度だけ凛の顔を静かに見つめ、そのまま手洗い場へと向かって歩き出した。
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