「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
凛は直ちにバイタルサインを測定した。

血圧138/84、心拍数78。数値だけを見れば正常範囲内だ。

しかし、直近の血液検査データを端末で確認すると、カリウム値が昨日の4.5から4.1へとわずかに低下していた。

​「佐藤さん、少し胸に重苦しさはありませんか? 正直におっしゃってください」

​「え……あぁ、実は今朝から少しだけな。でも、術後の傷のせいだと思って言わなかったんだが……」

​「すぐに心電図をとります。動かないでくださいね」

​凛は迅速に心電図モニターを装着した。

波形を確認すると、V3〜V4の誘導でT波の平坦化が微かに見られた。

心筋缺血の初期サイン――桐生が今朝のレポートでまさに警告していた通りの現象だった。

​「緊急です……!」

​凛はナースコールで、直ちに当直医を呼ぼうとした。

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