「氷の天才外科医の激甘な課題添削」 冷徹な外科部長は難攻不落の愛し君だけに甘く狂う
佐藤の病室へ飛び込み、手際よく処置が進められる。

桐生のエコー観察により、冠動脈の1部に微小な血栓が形成されかけていることが判明した。

早期発見のおかげで、重篤な心筋梗塞へ至る前に処置を完了することができた。

​処置が終わり、病室を出た廊下で、佐藤の家族が凛の手を握りしめた。

​「桜井さん、本当にありがとうございました……! 看護師さんがすぐに気づいてくださらなかったらと思うと、ゾッとします……」
​
「いいえ、私は……指導医の先生のご指示通りに観察しただけです」

​凛は深々と頭を下げながら、隣に立つ桐生をそっと見上げた。

桐生は白衣のポケットに手を突っこみ、相変わらず無表情のまま立っていた。

だが、その琥珀色の瞳は静かな誇らしさをたたえて凛を見つめていた。

​桐生は病棟の処置室で2人きりになった際、低く静かな声で話しかけた。

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