学校一の爽やか王子は、私にだけ【一途な独占欲】を隠さない。〜お揃いの指輪とヒミツの放課後〜

第0章 プロローグ

遠くから、トントン、とお祭りの太鼓の音が響いている。

10年前の、夏の夜。

「う、うわぁぁぁん……っ、りあぁ……!」

神社の境内のすみのほうで、
小さなひなたくんが、私の服の袖をぎゅっと握りしめて大泣きしていた。

「ひなたくん、泣かないで? 遠くに行っても、私はずっとひなたくんの味方だよ?」

明日、私がこの街から引っ越してしまうから。
ひなたくんは、夕方からずっとこうして泣きじゃくっている。
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