学校一の爽やか王子は、私にだけ【一途な独占欲】を隠さない。〜お揃いの指輪とヒミツの放課後〜

第1章 10年ぶりの街と、遠すぎる王子様。

ひらひらと、ピンクの桜の花びらが頭の上を舞い散っていく。

高校の入学式。
新しく買ってもらったばかりの、少し大きめの紺色のブレザー。

私は、緊張で胸をバクバクさせながら、
10年ぶりに戻ってきた思い出の街の、長い桜並木を歩いていた。

「なつかしいなぁ……。あの頃と、全然変わってない」

小さな頃、ひなたくんと一緒に泥だらけになって走り回った、大好きな道。

(ひなたくん、今もこの街のどこかにいるのかな……)

胸のポケットに入れた、お祭りのピンクの指輪。
それを服の上からそっと指でなぞりながら、私は小さくため息をついた。
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