スノードロップ
――ツンッ


ホームにひとりぼっちで突っ立っていた時、右頬に冷たい感触がした。


指で突かれたみたいな。


「ひょ…?」


「はよ、橘」


「おはよー」


「ひょって何なん。ひょっとこか」


「……驚いたから」


こんなときにもツーンとしてそっぽを向いてしまう私は、本当に学習能力がない。


すると、咲坂の長くて真っ白な指が、私のマフラーを指差した。


「そのマフラー寒そう」


「そうかな?ちょっと寒いけど」


「俺の貸そうか?」


「いいよ!咲坂が寒くなっちゃうじゃん…!」
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