一夜の運命。
「ふふっ、私も最初よく分かんなかった」

口を尖らせて拗ねるヒロに、エコー写真の中身を指差して

「これが、頭でこっちが身体。まだしっかり形になりきれてないけど、今レモンくらいの大きさだって」
「へ〜、じゃあレモンちゃんか」


信号が青になって、左にハンドルをきるヒロを呆然と見てしまう

「え?なに?」

私の視線に気付いて、軽く首を傾げるヒロに

「その見た目から“レモンちゃん”って発言があまりにも違和感で」
「チクチク言葉だぞ」
「ふふ、ごめっふふ…」


ツッコミ方まで可愛くてなぜかツボってしまい、「あははは」なんて大笑いをしてしまった



「あ〜…久々に笑った」

笑いすぎて溢れた涙を拭いながら言うと

「そんなに笑うミア初めて見た、可愛い」と優しい笑顔を向けられる

「っ…」



不意打ちじゃん。
キュンってしちゃった…。



「ゴホンッ、運転に集中してもらっていいデスカ」
「してますー」


なんていつもみるいたずらっ子面に、なんだか負けた気がした。
< 74 / 96 >

この作品をシェア

pagetop