ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

6-4. 遮られた約束

茜色に染まりきった空が、プールサイドの縁を静かに深い藍色へと塗り替えていく。

水面を揺らしていた微かな波紋が完全に凪ぎ、二人の影がコンクリートの上に長く寄り添っていた。

海斗の放った「夏凜が見ててくれたからだ」という言葉の熱が、夏凜の耳たぶを真っ赤に染め上げ、心臓の奥底で消えない余韻を残している。


「……な、何よそれ。プロデューサーなんだから、見るのなんて当たり前じゃない」


夏凜は溢れ出しそうな愛しさと照れを必死で隠すように、毛先を指で弄び、小さく唇を尖らせた。

「アンタが負けたら、ウチのスタイリングと名声に傷がつくところでしょ。勝って当然よ」

いつものツンとした強がり。


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