ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
――もし相手が、決まっていないなら。

――俺と、踊ってくれないか。


その言葉が、海斗の唇から形作られようとした、まさにその刹那だった。

『ピンポンパンポン――』

鼓膜を劈くような電子音が、夕暮れの校舎のスピーカーから無情に鳴り響いた。

ビクリと二人の肩が同時に跳ね、重なり合っていた手のひらが、弾かれたように離れてしまう。

『――校内放送でお知らせします。二年B組、二ノ宮夏凜さん。大至急、中央校舎三階の生徒会長室まで来てください。繰り返します。二ノ宮夏凜さん、生徒会長室まで至急お越しください』

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