ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
(実験台……だったのか……?)



海斗は自らの引き締まった手のひらを見つめた。


肘下まで二段折りにされた白シャツの袖口。夏凜の教え通りに立ち上げたセンターパートの黒髪。


鏡の前で何度も復習し、ノートに几帳面に書き留めたスタイリングのすべて。


自分は生まれ変われたのだと信じていた。


日陰の底から引っ張り上げてくれた夏凜の強引な優しさに、縋るように希望を見出していた。


だが、そのすべてが――最初から、東堂貴志という学園の頂点に立つ完璧超人の視線を惹きつけるための「実績作り」にすぎなかったとしたら。


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