ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
だが、ここで取り乱せば、これまで築き上げてきた「完璧なプロデューサー」の仮面が粉々に砕け散ってしまう。
何より、フラれた相手に執着している惨めな自分を晒すことになってしまう。
「……も、もちろんよ!」
夏凜は全身の震えを必死で押し殺し、笑顔を作ろうとした。
けれど、強張った頬の筋肉は引きつり、声の端は微かに掠れていた。
「ウチはプロデューサーだもの! 手がけた素材が親友に愛されるなんて、名誉なことじゃない。……好きに、アプローチすればいいわよ」
「ホント!? ありがと、かのぴ! 持つべきものは最高の親友だね!」
美玲は嬉しそうに夏凜の手を握りしめ、パッと中庭の向こうへ駆け出していった。
一人取り残された夏凜の指先は、初夏の陽光の下だというのに、氷のように冷たく震えていた。
何より、フラれた相手に執着している惨めな自分を晒すことになってしまう。
「……も、もちろんよ!」
夏凜は全身の震えを必死で押し殺し、笑顔を作ろうとした。
けれど、強張った頬の筋肉は引きつり、声の端は微かに掠れていた。
「ウチはプロデューサーだもの! 手がけた素材が親友に愛されるなんて、名誉なことじゃない。……好きに、アプローチすればいいわよ」
「ホント!? ありがと、かのぴ! 持つべきものは最高の親友だね!」
美玲は嬉しそうに夏凜の手を握りしめ、パッと中庭の向こうへ駆け出していった。
一人取り残された夏凜の指先は、初夏の陽光の下だというのに、氷のように冷たく震えていた。