ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
捲り上げられた袖の下から現れたのは、日焼けした浅黒い肌と、競泳で鍛え抜かれた力強い前腕の筋だった。


男らしい骨太の手首と、第二ボタンを開けてすっきりと伸びた首筋。



ただ無駄な布を引き算しただけなのに、そこに立っていたのは、さっきまでの日陰男子とはまるで別人――


無骨で精悍な、息を呑むほど魅力的な少年のシルエットだった。



「……これ、本当に俺か?」



家庭科室の姿見に映る自分の姿を見つめ、海斗が呆然と声を漏らした。



「まだまだよ。これはベースの土台を整えただけ。……本番は、その重たい前髪とメガネの向こう側よ!」



夏凜はポケットからヘアワックスを取り出し、自信に満ちた笑みを浮かべてみせた。


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