ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜
「……かのぴ、ちょっと」


席に着こうとしていた夏凜の腕を、ツメの先でツンと突いたのは親友の綾瀬美玲だった。


耳元で大ぶりのゴールドフープピアスをジャラリと揺らし、ルーズソックスを履いた長い脚を組んでいる。その隣では、ストーン付きネイルを施した指先で髪をいじる黒川妃菜が、ゆるめのカーディガンの袖口から夏凜の顔をじっと見上げていた。


「なに、美玲?」


「なに、じゃないし。……アンタ、あの窓際の席見なさいよ」


美玲は顎の先でクイッと海斗の席を指し示し、挑発的な笑みを浮かべた。


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