ファーストキスのプロデュース 〜昔フラれた幼なじみを最高の彼氏に育てる方法〜

4-4. 非常階段の密約

放課後の校内放送が終礼の終わりを告げると、教室は一斉に帰宅の準備や部活動へ向かう生徒たちの足音で慌ただしくなった。


海斗の席の周りには、遠巻きに様子を伺う女子生徒たちの熱い視線がまだ途切れずに残っていた。


だが、海斗は周囲に目もくれず、淡々と教科書を鞄へしまうと、逃げるように足早に教室を後にした。



夏凜は美玲や妃菜がおしゃべりに夢中になっている隙を見計らい、「ちょっと購買行ってくる!」と言い残して教室を飛び出した。



向かったのは、中館の端にある人通りの途絶えた非常階段だった。


重い鉄の扉を押し開けると、コンクリートの冷たい空気が肌を撫でる。踊り場のスチール製の手すりに寄りかかり、海斗が一人で待っていた。


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