妹に婚約者を奪われたので、冷酷公爵様のもとで自由に生きます~と思ったら、なぜか溺愛されています~
私よりも相応しい令嬢はいるのだ。
「私は特別な才能があるわけではありませんし、社交界で目立つ存在でもありません。それに……先日まで婚約していた方は妹を選びました。婚約者の心をつなぎ留めることすらできなかった私に公爵閣下の妻が務まるとは思えません」
言葉を重ねるほど、自分がひどく頼りない人間に思えてきて、少しみじめな気分になった。
「公爵閣下には私よりも、もっと相応しい方がいらっしゃると思います」
言い終えてから、胸がちくりと痛む。
本当はそんなことが言いたいわけではない。自分で自分を貶めるようなことを……。
だが、自分が公爵閣下に選ばれる理由が思い浮かばなかったのだ。
しかし、公爵閣下はわずかに眉を寄せた。
「君は……自分に価値がないと思っているのか?」
「そ、そういうわけでは……」
否定しようとしたが、言葉が続かなかった。
私にはどれほどの価値があるというのだろう?
今まで家族や婚約者のために生きてきたので、自分自身のことは分からないのだ。
「自分でもよく分からないのです。今まで自分がどうしたいかよりも周囲が何を望んでいるのかを考えてきました。だから、私自身に何か特別な価値があるとは思えないのです」
「私は特別な才能があるわけではありませんし、社交界で目立つ存在でもありません。それに……先日まで婚約していた方は妹を選びました。婚約者の心をつなぎ留めることすらできなかった私に公爵閣下の妻が務まるとは思えません」
言葉を重ねるほど、自分がひどく頼りない人間に思えてきて、少しみじめな気分になった。
「公爵閣下には私よりも、もっと相応しい方がいらっしゃると思います」
言い終えてから、胸がちくりと痛む。
本当はそんなことが言いたいわけではない。自分で自分を貶めるようなことを……。
だが、自分が公爵閣下に選ばれる理由が思い浮かばなかったのだ。
しかし、公爵閣下はわずかに眉を寄せた。
「君は……自分に価値がないと思っているのか?」
「そ、そういうわけでは……」
否定しようとしたが、言葉が続かなかった。
私にはどれほどの価値があるというのだろう?
今まで家族や婚約者のために生きてきたので、自分自身のことは分からないのだ。
「自分でもよく分からないのです。今まで自分がどうしたいかよりも周囲が何を望んでいるのかを考えてきました。だから、私自身に何か特別な価値があるとは思えないのです」