ほな、今度こそえっちしよか?
「悠、ほんまにええんやな?」

「はい! 泉さんは?」

「ウチもええよ」

泉さんが笑って、俺を抱き寄せた。

……ついに、この時が来た。

長かった。

ほんまに長かった。

二十数年間、夢にまで見た瞬間や!

落ち着け、俺。

まず深呼吸や。

……あかん!

息の仕方忘れた!

「悠、そんな力まんでもええって」

「す、すみません!」

「謝らんでええよ。ほな、おいで」

そして俺は、とうとう初体験を迎えた。

……が。

えっ、ちょっと待って。

なんや、この展開の速さ!

俺の予定では、もっとこう、余裕たっぷりに……。

いろいろ泉さんを感じさせて、可愛いあえぎ声聞いて。

あれ?

もう?

嘘やろ?

「悠? 大丈夫?」

「……はい」

泉さんの声が、妙に優しい。

俺は天井を見つめたまま、時計に目をやった。

2分で朽ち果てた………。

カップラーメンより早いんかい。

そして俺の初体験は終わった。




おわり
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