……もう、好き、じゃありません!
Ⅰ
放課後の教室に、自分の声が響いた。
「……もう、好きじゃありません」
目の前にいるのは、幼馴染の拓海。整った顔立ちで、いつだって女子の人気者だけど、私の幼馴染としてのポジションにはいつも無関心だった人。
小学1年生のとき、入学式で泣いていた私に「泣くなよ、これやるから」とキャラメルをくれた日から、ずっと彼が好きだった。
「拓海くんが好き」その一途な想いだけで、ここまで走ってきた。バレンタインのチョコも、誕生日プレゼントも、全部受け取ってはもらったけれど、返ってくるのはいつだって「ありがと、夏音」という、気さくだけどどこか他人行儀な笑顔だけ。
これ以上好きでいたら、自分の心がすり減ってしまう。
「このままじゃ、つらいだけだから」
そう自分に言い聞かせて、私は長かった片思いにピリオドを打つ決意をした。
「そっか。……まあ、夏音が決めたならいいんじゃね?」
拓海はどこか他人事のように、軽くそう言って笑った。その薄情な態度が、胸を鋭く突き刺す。
(やっぱり、私の恋心になんて、最初から気づいてすらなかったんだ……)
涙が出そうになるのを必死にこらえ、私はその場から走り去った。これでやっと終わったんだ。そう思うことで、自分の心を保つしがみつくしかなかった。
「……もう、好きじゃありません」
目の前にいるのは、幼馴染の拓海。整った顔立ちで、いつだって女子の人気者だけど、私の幼馴染としてのポジションにはいつも無関心だった人。
小学1年生のとき、入学式で泣いていた私に「泣くなよ、これやるから」とキャラメルをくれた日から、ずっと彼が好きだった。
「拓海くんが好き」その一途な想いだけで、ここまで走ってきた。バレンタインのチョコも、誕生日プレゼントも、全部受け取ってはもらったけれど、返ってくるのはいつだって「ありがと、夏音」という、気さくだけどどこか他人行儀な笑顔だけ。
これ以上好きでいたら、自分の心がすり減ってしまう。
「このままじゃ、つらいだけだから」
そう自分に言い聞かせて、私は長かった片思いにピリオドを打つ決意をした。
「そっか。……まあ、夏音が決めたならいいんじゃね?」
拓海はどこか他人事のように、軽くそう言って笑った。その薄情な態度が、胸を鋭く突き刺す。
(やっぱり、私の恋心になんて、最初から気づいてすらなかったんだ……)
涙が出そうになるのを必死にこらえ、私はその場から走り去った。これでやっと終わったんだ。そう思うことで、自分の心を保つしがみつくしかなかった。