三十三歳、イケメン男子にご飯を奢るのが趣味になりました。
蓮SIDE② その話がしたかった
それから、真帆さんからのDMは来なかった。
何日かして一度やり取りを開いたけれど、俺が送った「ごちそうさまでした」で終わっている。まあ、一回会っただけだし。そのまま閉じた。
映画を見たのは、一か月ほど経った頃だった。
例の俳優が、暗い廊下の奥から出てきたところで笑いそうになった。ゆっくり開く扉の向こうに、何か知っていそうな顔で立っている。
今回は、絶対怪しい。
隣で真帆さんが見ていたら、どんな顔をするだろう。
映画館を出てから、公式アカウントの予告編をDMで送った。
『おねーさん、これ見た?』
まだ見ていないという返事に、昨日公開されたことと、面白かったことを伝える。それから、もう一つ書き足した。
『あの俳優、今回はちゃんと怪しかった』
返事はすぐに来た。
『それ、言っていいやつ?』
『予告でわかる範囲だから大丈夫』
『じゃあ、安心して疑えるね』
スマホを見たまま、口元が緩む。
『思う存分疑ってきて』
そう返すと、少ししてまた通知が出た。
『またご飯行く?』
あ、誘ってくれるんだ。
来週の土曜日に決めてから、彼女に映画も見てきてほしいと頼んだ。
会うなら、その話がしたかった。
何日かして一度やり取りを開いたけれど、俺が送った「ごちそうさまでした」で終わっている。まあ、一回会っただけだし。そのまま閉じた。
映画を見たのは、一か月ほど経った頃だった。
例の俳優が、暗い廊下の奥から出てきたところで笑いそうになった。ゆっくり開く扉の向こうに、何か知っていそうな顔で立っている。
今回は、絶対怪しい。
隣で真帆さんが見ていたら、どんな顔をするだろう。
映画館を出てから、公式アカウントの予告編をDMで送った。
『おねーさん、これ見た?』
まだ見ていないという返事に、昨日公開されたことと、面白かったことを伝える。それから、もう一つ書き足した。
『あの俳優、今回はちゃんと怪しかった』
返事はすぐに来た。
『それ、言っていいやつ?』
『予告でわかる範囲だから大丈夫』
『じゃあ、安心して疑えるね』
スマホを見たまま、口元が緩む。
『思う存分疑ってきて』
そう返すと、少ししてまた通知が出た。
『またご飯行く?』
あ、誘ってくれるんだ。
来週の土曜日に決めてから、彼女に映画も見てきてほしいと頼んだ。
会うなら、その話がしたかった。