恋の花火がきえる時。
第一章

第一話

翌朝。

 理紗は、いつもより早く目を覚ました。

 カーテンの隙間から差し込む光が、部屋の壁を淡く照らしている。制服に着替えながら、昨日のことを思い出すと、自然に頬が緩んだ。

 同じクラス。
 斜め後ろの席。
 帰り道に交わした約束。

「今日も、光輝と一緒だ……」

 小さく呟いてから、理紗は鞄を持って家を出た。

 門の前では、すでに光輝が待っていた。

「おはよう、光輝!」

「遅い」

「まだ約束の時間前だよ?」

「……そうだったか」

 光輝は腕時計を見て、気まずそうに目を逸らした。

 理紗はくすくす笑う。

「もしかして、私を待ってたの?」

「近所だから来ただけ」

「ふーん?」

「なんだよ」

「別にー?」

 理紗がわざとらしく首を傾げると、光輝は小さくため息をついた。
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