恋の花火がきえる時。
学校に着くと、昇降口の前で美咲が手を振っていた。

「理紗、おはよう!」

「美咲ちゃん、おはよう!」

「近藤くんも一緒だったんだね」

「家が近いだけ」

「はいはい」

 美咲が楽しそうに笑う。

 理紗は意味が分からず、光輝の顔を見上げた。

「美咲ちゃん、どうしたの?」

「ううん。理紗たちは仲良しだなって思って」

「幼なじみだからね!」

「それだけ?」

「それだけだよ?」

 理紗がきょとんとすると、光輝は視線を逸らした。

「……朝から変なこと言うな」

「変じゃないよ。ねえ、光輝?」

「俺に聞くな」

 三人で教室へ向かう。

 その途中、理紗は廊下の掲示板に貼られた紙に気づいた。

「体力測定?」

「来週やるみたい」

 美咲が紙を覗き込む。

「楽しそう! 理紗、運動得意?」

「えっ……えっと……普通かな」

「じゃあ一緒に頑張ろうよ!」

「うん!」

 理紗は明るく頷いた。

 その横で、光輝だけが理紗の表情をじっと見つめていた。
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