恋の花火がきえる時。

第二話


 午後の授業が終わると、担任の先生が黒板に大きく文字を書いた。

 委員決め

「入学したばかりなのに、もう委員会かぁ……」

 美咲が机に頬杖をつく。

 理紗は黒板を見上げながら、楽しそうに目を輝かせた。

「どれにしようかな」

「理紗、こういうの好きそうだよね」

「みんなで何かするの、楽しそうじゃない?」

「近藤くんは?」

 美咲が後ろを振り返る。

 光輝は椅子に深く座り、窓の外を見ていた。

「俺は何でもいい」

「じゃあ、理紗と同じ委員会にすれば?」

「なんでそうなる」

「だって幼なじみだし」

「関係ないだろ」

 光輝はそう言ったけれど、理紗が図書委員に手を挙げると、少し遅れて同じように手を挙げた。

「近藤くんも図書委員?」

 先生が確認する。

「……はい」

 理紗は驚いて、後ろを振り返った。

「光輝、本当に?」

「何が」

「図書室、好きだったっけ?」

「静かだから」

「私は本が好きだから!」

「知ってる」

 あまりにも自然に返されて、理紗は瞬きをした。
< 16 / 90 >

この作品をシェア

pagetop