恋の花火がきえる時。
その夜、光輝は自分の部屋で、何度も理紗の言葉を思い返していた。

『私も……光輝の隣がいい』

 机に頬杖をついたまま、光輝は深く息を吐く。

 嬉しかった。

 理紗が自分を選んでくれたことが、夢みたいに嬉しい。

 けれど同時に、胸の奥には冷たい不安が残っていた。

 自分は、いつまで理紗の隣にいられるのか。

 病院で聞いた医師の言葉が、頭から離れない。

 治療が長引く可能性。
 これから先、学校へ通えなくなるかもしれないこと。
 理紗には、まだ言えない未来の話。

「……俺は、何年一緒にいられるんだよ」

 答えは返ってこない。

 光輝は引き出しを開けた。

 そこには、病院でもらった書類が入っている。
 自分の病名が書かれた紙。

 何度見ても、そこに書かれた文字は消えなかった。

 光輝はすぐに引き出しを閉めた。

 今は考えたくない。

 今日は、理紗が自分のことを好きだと言ってくれた日なのだから。

 
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