恋の花火がきえる時。
「光輝」

「何だ」

「私……」

 顔を上げる。

「私も、光輝が他の女の子といるのは嫌」

「分かってる」

「光輝がいなくなるのも嫌」

「ああ」

「ずっと隣にいてほしい」

 光輝の指が、私の手を強く握り直した。

「……俺もだ」

「これって……」

 言葉にするのが怖い。

 でも、もう誤魔化したくなかった。

「私も、光輝のことが好きってことなのかな」

 光輝は答えなかった。

 ただ、夕焼けの中で、私の手を離さなかった。

 それだけで、答えは分かった気がした。

「……たぶん、そうだと思う」

 私が呟くと、光輝は少しだけ顔を背けた。

 耳が赤い。

「光輝、照れてる?」

「照れてない」

「顔、赤いよ」

「夕日のせいだ」

「またそれ?」

 私が笑うと、光輝もほんの少しだけ笑った。

 その笑顔を見て、胸がまた高鳴る。

 私は、光輝が好き。

 そう自覚した瞬間、世界が少しだけきらめいて見えた。

 けれど、その幸せの裏側で――

 光輝は誰にも見えないように、そっと胸元を押さえていた。
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